上方浮世絵の特徴

 上方浮世絵は、大半が役者絵であり、江戸浮世絵のように美人画や名所絵はほとんど見られません。上方には、絵画は肉筆であり、上流階級が楽しむものという伝統文化があったのでしょう。何とか役者浮世絵は受け入れられましたが、美人画は依然肉筆が主流だったようです。

もう一つの特徴は、天保の改革(1843〜47年)で中断された後に作成された浮世絵がそれまでの大判(B4サイズ)ではなく、半分の中判(B5サイズ)になったことです。場合によっては金・銀・銅粉までも使い、小さくなった画面に緊張感を凝集することで、浮世絵に新たな命が吹き込まれたようにさえ思われます。是非、当館で実物をご覧下さい。