「兼ル」役者歌右衛門

 三代目歌右衛門の凄さは、立役だけでなく、敵役、女形も勤める「兼ル」役者と言われていたことです。通常、女形を演じる役者は幼少より女性らしく振る舞う努力を積み重ねて、やっと一人前になるが、三代目は男らしくも、女らしくも演じることができました。さらに、三代目の亡き後、上方歌舞伎界を背負って立つことになった女形役者三代目中村松江をも育て上げています。歌舞伎の勘所を熟知していたのでしょう。

ちなみに五代目・六代目中村歌右衛門は女形の役者でした。

 

こいのみちのくおんなとうぞく
恋陸奥媚賊
おせん/中村歌右衛門3
丸丈斎国広画 文政6年(1823)7月 角座

歌右衛門特集